
あらすじ
現代。日本代表4×100mリレー。
男たちはただひたむきに前を向いて走っていた。
大学・実業団のライバルたちが継走(リレー)だけは一致団結して
勝利を求めていた。走ること、渡すこと、
それだけをひたすら練習してきた。だが・・・。
過去。日中戦争末期、輜重兵。
男たちはただひたすら届けるために走っていた。
前へ前へと命令を受けたものたちが自分の命を顧みず
自国の勝利を求めていた。運ぶこと、渡すこと、それだけをひたすら訓練してきた。だが・・・。
現代と過去の全く違う二つの物語が一つの線上を走り出す。
※輜重兵(しちょうへい):旧日本陸軍で、前線に輸送・補給するべき兵糧・被服・武器・弾薬などの軍需品の輸送を任務とした兵士